人気ブログランキング | 話題のタグを見る

Cookin' (NANTA)

知っている人は知っていると思うのだが、ブロードウェイミュージカルにはオンブロードウェイとオフブロードウェイの二種類があり、その区別はブロードウェイ沿いの劇場でやっているかどうか、、、、ではなく、どうも客席の数によるらしい、というのは、遅ればせながらNYに来てから知った話だ。
そして、"Cookin'"はオフもオフ。タイムズスクェアを遙かに南に下って、NYUの近く、地下鉄の駅でいえばWest 4thの小さな劇場でやっているミュージカル。その上、韓国生まれ、というわけで、ぼくのNYでのミュージカル初体験は、いろんな意味で王道からは程遠いところから始まった。
Cookin\' (NANTA)_a0037968_22403986.jpg
`Cookin'"は、元々「NANTA」という名前で3,4年前に日本でも公開されたミュージカルで、その名の通り厨房を舞台に、調理器具を楽器代わりに使って展開されるミュージカルだ。
劇場はガイドマップにも載っていない路地を入ったMINETTA LANE THATERという百席ぐらいの小さな劇場。なので、本当に客席と舞台が近い。そして、実際、劇中に客席から観客を引っ張ってきて舞台に上がってもらったり、観客とゴムボールの投げ合いがあったりする。これは、オフならではの魅力ということだろう。
そして、その狭い客席に対して、演じる方もたったの5人。1時間半ちかいショーを休みなく、5人、特にコックを演じる4人は殆ど出ずっぱりで包丁やしゃもじを振り回して、時には変幻自在のビートを打ち鳴らし、時には舞台の上を所狭しと駆け回り、香港映画を思わせる殺陣を演じる。
驚くのは、そのリズム感覚と正確性だ。クリックや指揮者なしで、あれだけ高速のテンポで正確にリズムを刻むのも相当のことなのに、それを時には包丁をスティックに、まな板をスネア代わりにリズムを刻む。見る方も固唾をのみつつ、いつの間にか瞬きも忘れてショーに引き込まれていく。
・・・でも、余りショーの内容を細かく話しても仕方がない。
ともかく、ぼくに関しては、cookin'は「当たり」だった。
この日も金曜日の夜なのに、まだ客席に空きはあった。当日、TKTSでディスカウントレートで手に入れられる可能性は高いので、チャンスがあれば、試しにどうぞ。
そうそう、このショーでは、実際に鉄板でコリアンBBQが作られるのだが、その匂いが食欲をくすぐる。
この辺りには遅くまでやっているレストランやカフェもあるので、そこでcookin'の余韻を楽しむのもいいかも知れない。
(ただ、おいしいコリアンBBQが食べたいなら34th Streetまで上がるべきだけど)
by 47th | 2004-07-25 13:44 | Entertaiments


<< IKEAは安い? ホテル選びは慎重に(1) >>