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RUSH(1)

 日本での海外アーティストのライブというのは、今やそれほど珍しくはない。TOP40入りしたアーティストのアルバムは日本でも殆どタイムラグなく発売され、来日公演もすぐに企画される。
 東京では、いつでもどこかで「来日公演」が開かれている。
 でも、それでも日本では絶対に見ることのできないアーティストというのは存在する。
 その一つがカナダ出身のトリオ・ロック・バンド”RUSH”だ。
 “RUSH”を初めて聞いたのは、高校時代、バンドを一緒に組んでいた友達の下宿で、「今度これをやろうぜ」と言って聞かされたときだった。やたら音数が多くテクニカルな演奏に「人数が足りない」と言って却下しようとしたぼくに向かって、天然パーマが爆発した怪しいベーシストは「大丈夫、これ3人でやってるから、しかもライブで」とにやりと微笑んだ。哲学的で韻を含んだ歌詞を歌いあげながら、右手で開放弦を使ったベースラインを操り、左手でキーボードを叩き、足元ではシンセ・ペダルを踏むゲディ・リーが「蛸男」と呼ばれるのを知ったのは後のことだ。
 けれども、黒板を爪で引っかいたときの音に似ていなくもないゲディ・リーの独特なハイトーン・ボイスと、一体どこが小節の区切りなのか分からない変拍子は、LAメタルをこよなく愛する早弾き命のギター少年には難しすぎた。
 “RUSH”を再発見したのは、気がつくとKING CRIMSONの”RED”を口ずさみ、P.F.M.なんていうイタリアのバンドのフルネームをすらすらと言えるようになった大学時代だった。
 でも、既にその頃にはRUSHは日本に来ない、というのは定説になっていた。理由については、1984年の一度だけの来日公演でのレンタル機材がお気に召さなかったという説がどうも強いらしいけど、ともかく以後噂はあれど来日公演は実現していない。
 そのRUSHがNYのRADIO CITY MUSIC HALLでバンド結成30周年記念のコンサートを行うことを知ったのは偶然だった。観光名所としても有名なRADIO CITYの前を通ったときに見た”RUSH”という文字。一度通り過ぎたところを戻って確認したけど、やっぱり”RUSH”・・・
 TICKETMASTERでチェックして、ややお高めながらチケットを入手・・・と、言いたいところだが、これがまた一苦労。
アメリカに来たばかりで、ドル建てのカードをまだ持っていなかったので、日本のカードで決済しようとすると、住所が違うので決済できない・・・
またまたカスタマーサービスに電話して(・・・なんかこういうことが前にもあったような・・・)、ごちゃごちゃとした結果、直接ボックス・オフィスにパスポートとクレジット・カードを持ってとりに行けということで落ち着いて・・・?ん、それって、ネットでとった意味がないんじゃないか?・・・
まあ、そうやって何やかやでチケットを手に入れて、当日、気合いを入れていざRADIOCITYへ!・・・・cont'd
# by 47th | 2004-10-14 12:59 | Entertaiments

再開

何かしばらく更新をさぼっていたら、色々な人からお叱りを受けてしまいました。
NYは大分寒くなってきましたが、また折りを見て更新していこうと思います。
ちょっとディープなネタもあると思いますが、それはまあ、そういうものだと思って、読み流して下さい。
とりあえず、ディープネタ音楽編その1という感じで、RUSHを見た話から・・・
# by 47th | 2004-10-14 12:43 | Miscellaneous

New York 同窓会

8月も半ばになると9月からNYの学校や職場に行く連中もやってきて、NYの日本人サークルも賑やかになる。
というわけで、日本の職場の同僚とNYで同窓会?を開催。

参加者は、なす、じーた、はう、そす、プラス、ぼくの5人(うーん、仮名にすると、こうなんだ・・・)。
場所は54th Streetの7thと8thの間の「鳥人」(とっと)という焼鳥屋。前に日本食マニアの職場の同僚(アメリカ人)に教えてもらったところだけど、ホント、普通においしい。日本酒、焼酎も豊富ということで決定。

なす、はうとは殆ど1年ぶりだけど、なすは思ったより変わってなかった。はうは、何だか怪しい黒人ミュージシャンかハワイの現地人状態・・・君は北国(Boston)にいたはずじゃなかったのか?

何だか周りも日本人ばっかりだし、この面子で飲むと東京にいるみたいな感じになる(但し、東京だと開始時間は12時を回ってからだけど・・・)
再会を祝しての生ビールでの乾杯に続き、なすとじーたは2杯目から早くも焼酎ロックをオーダーし始める。この辺りから既になすはご機嫌で、危険な雰囲気が漂い始める。
じーたも、いつもの感じ(?)でウェイトレスのお姉さんに絡みつつ、あっさりかわされる・・・一応、本人の名誉のために言うと、じーたの絡み方は別にセクハラ系やおやじ系ではなく、どうリアクションしたらいいのか判らないぼけをかますだけだけど(・・・?ん、名誉維持になってる?)

7時半にスタートしたのが、気がつくと11時過ぎ。
回転の早いNYのレストランで、こんなに長居する客は他にいない。
しかし、みんなもうかなりご機嫌。
焼酎はボトルで頼んだ方がお得な状態(会計の時に確認したら、グラスで16杯・・・殆どなすとじーたで飲んでいる)。
ぼくも日本酒を種類を変えて4,5杯ぐらい飲んで、焼酎に切り替え。
こんなに飲んだのは、6月の送別会以来だ。

東京だったら、このままオールナイトに突入するところだが、幸か不幸か、まだNYナイトライフには疎いし、じーたとそすは、これからダウンタウンの寮まで帰らないといけない。
というわけで、NY初の同期飲みは無事11時半頃お開き。

・・・ところで、それだけ飲めばお代もそれなり、ということで、会計を見たら、皆な酔いが半分ぐらい醒めてしまった・・・今度は20ドルで日本酒飲み放題と噂の店かな・・・
# by 47th | 2004-08-25 08:19 | Miscellaneous

ちょっと仕事のことなど

さて、渡米してから1か月が過ぎた。
このblogを見ていると、何だか遊んでばっかりみたいだけど、ちゃんと平日は仕事に行って真面目に働いている(つもり)。
セントラルパークのすぐ傍の仕事場へは歩いて30分ぐらい。電車だと10分ぐらいだけど、雨や急ぎでない限りは大体歩いて通勤する。
47丁目からまっすぐ北上するとセントラルパークにつきあたる。少しだけ遠回りになるけど、この季節セントラルパークの中の歩道を歩くのは気持ちがいい。

定刻というのはないのだが、大体9時半ぐらいには到着。
まずはパソコンを起動してメールをチェック。といっても、研修みたいなものだから朝から緊急のメールが入っているようなことはまずない。
ccで入ってくるメールを一通りチェックしたら、仕事にとりかかる。

さて、どんな仕事が多いかといえば・・・日本語で書かれた文書のレビュー、要約、翻訳の作成がほとんどだ。
段ボール一箱分、2000頁近くのドキュメントをひたすら眺めて、メモを作ったり、新聞記事を翻訳したり・・・翻訳会社に頼んだ方が速いし正確だろうに、と、思いながら、黙々と作業。
そうやって翻訳をしていると、日本語という言語の曖昧さがよく分かる。主語が省略されるのは当たり前だし、代名詞や略語が頻繁に出てくるので、背景が分からないと日本語で読んでも訳が分からない。それに加えて、筆跡が汚いと元の単語を推察するのも一苦労。何とか判読しようと、斜めにしたり、薄目で見てみたり、透かしてみたり・・・と、虚しい努力に時間を費やす。

あとは、週に2回、定例電話会議に参加できることになっているが・・・電話会議というのは曲者で、何だか何箇所も電話でつなげて、しかもそこにそれぞれ何人もいるから、参加者は20人以上にもなり、一体誰が話しているんだか検討もつかない。その上、電話の声はくぐもりがちで聞きづらい上に、ニューヨーカーは早口、背景情報を知らないから話題もよく分からない、という、三重苦状態・・・何とかメモをとろうとするけど、断片的な単語をメモするだけで終わってしまう。

部屋は窓際の二人部屋。同室者はテキサスはダラス生まれのお育ちのよさそうなナイスガイ。(でも、それを知らずに、隣の部屋の奴から「アメリカンフードには慣れた?」と聞かれたとき、テキサスみたいに肉ばっかりということはないから大丈夫という気持ちをこめて"Far better than Texas food!"と思いっきり大声で言ってしまったけど・・・)
気を使っていてくれるのか、月曜日にはいつも「週末は何をした」と聞いてきてくれる。7月は暇さえあれば、ネットでメジャーリーグの成績とかチェックしていたのだが、8月の前半はかなり忙しそうだった。
でも、総じていえば日本に比べると随分のどかで、金曜日ともなると早々と仕事を切り上げる。

翻訳みたいなことばかりと言っても量はあるから、それなりに忙しいのだけど、やっぱりそうした仕事だけだと少しつまらなくもある。
というわけで、最近は、自分の興味のある分野の仕事を日本から持ってこれないかと画策中
・・・でも、何だか自分の首を絞めているような気もしないでもない・・・
# by 47th | 2004-08-25 07:49 | Impressions

ホテル選びは慎重に(7・完)

さて、月曜日の朝も連絡は何もなし。
まあ、ここまで来たら焦ってもしょうがない。
もうホテルを移ったわけだから、あとは腰を据えて戦うまで・・・と、思って、月曜日はNew Yorkでの初出勤へ。
オリエンテーションということで、一日中マンツーマンで英語をまくし立てられて、ややふらふらしながらホテルに帰ってくると、メールが2通。
まずは、11時頃に、

I have left a voice mail for the hotel's general manager asking about the quality of the hotel and your reasons for leaving. After I receive a reply from the hotel I will submit your request for a refund.

どうぞ、どうぞ。
聞いて下さい。

と、もう1通は12時台に。

We have received your request for a refund. We would like to inform you that our policy on booked reservations accepted at the time of purchase does not allow for a refund. The pre-paid reservation you booked into from home or business is a special rate provided directly to our parent company and does not incorporate the cost of doing business. These special agreements enable us to offer better rates than other hotel reservation services.

まあ、そういうことなら、そういうことで、とっても重要なことなんだから、もっとはっきりと言ってくれないと。
そう言ってくれれば、こちらもそんな長期の予約をとらなかっただろうし・・・それに、チェックインする前なら1日前までキャンセルOKで、チェックインした瞬間、残りの宿泊予定を一切キャンセルできないというのは、やっぱり納得できない。

・・・と、まだ続きが・・・

Fortunately the hotel was willing to work with us so that we in turn were able to credit you the remainder of the nights not consumed. This is not our general practice. This credit was up to the discretion of the hotel due to contracted obligations with hotels.

・・・Fortunately?・・・これって返金する、っていうこと、だよね?
と、まだ続きが・・・

Please re-visit the website you confirmed through Hotels By City and notice there are terms and conditions applicable to the pre-paid reservation. Upon arrival and check in at a hotel, you are responsible for the entire length of stay. No refunds or credits will be issued for any nights reserved but not consumed. You may also find questions answered under the help feature.

・・・大丈夫、これで十分懲りたから、もう今度から使わないのでご安心を。

それにしても、何とか最後は事なきを得たし、途中、闘争本能に火が点いたりしたけど、やっぱり疲れた。。。

タクシー乗るなら黄色いタクシーの次の教訓。
長期間滞在するなら、ホテル選びは慎重に・・・・以上!
# by 47th | 2004-08-20 13:00 | Happenings!