さて、渡米してから1か月が過ぎた。
このblogを見ていると、何だか遊んでばっかりみたいだけど、ちゃんと平日は仕事に行って真面目に働いている(つもり)。
セントラルパークのすぐ傍の仕事場へは歩いて30分ぐらい。電車だと10分ぐらいだけど、雨や急ぎでない限りは大体歩いて通勤する。
47丁目からまっすぐ北上するとセントラルパークにつきあたる。少しだけ遠回りになるけど、この季節セントラルパークの中の歩道を歩くのは気持ちがいい。
定刻というのはないのだが、大体9時半ぐらいには到着。
まずはパソコンを起動してメールをチェック。といっても、研修みたいなものだから朝から緊急のメールが入っているようなことはまずない。
ccで入ってくるメールを一通りチェックしたら、仕事にとりかかる。
さて、どんな仕事が多いかといえば・・・日本語で書かれた文書のレビュー、要約、翻訳の作成がほとんどだ。
段ボール一箱分、2000頁近くのドキュメントをひたすら眺めて、メモを作ったり、新聞記事を翻訳したり・・・翻訳会社に頼んだ方が速いし正確だろうに、と、思いながら、黙々と作業。
そうやって翻訳をしていると、日本語という言語の曖昧さがよく分かる。主語が省略されるのは当たり前だし、代名詞や略語が頻繁に出てくるので、背景が分からないと日本語で読んでも訳が分からない。それに加えて、筆跡が汚いと元の単語を推察するのも一苦労。何とか判読しようと、斜めにしたり、薄目で見てみたり、透かしてみたり・・・と、虚しい努力に時間を費やす。
あとは、週に2回、定例電話会議に参加できることになっているが・・・電話会議というのは曲者で、何だか何箇所も電話でつなげて、しかもそこにそれぞれ何人もいるから、参加者は20人以上にもなり、一体誰が話しているんだか検討もつかない。その上、電話の声はくぐもりがちで聞きづらい上に、ニューヨーカーは早口、背景情報を知らないから話題もよく分からない、という、三重苦状態・・・何とかメモをとろうとするけど、断片的な単語をメモするだけで終わってしまう。
部屋は窓際の二人部屋。同室者はテキサスはダラス生まれのお育ちのよさそうなナイスガイ。(でも、それを知らずに、隣の部屋の奴から「アメリカンフードには慣れた?」と聞かれたとき、テキサスみたいに肉ばっかりということはないから大丈夫という気持ちをこめて"Far better than Texas food!"と思いっきり大声で言ってしまったけど・・・)
気を使っていてくれるのか、月曜日にはいつも「週末は何をした」と聞いてきてくれる。7月は暇さえあれば、ネットでメジャーリーグの成績とかチェックしていたのだが、8月の前半はかなり忙しそうだった。
でも、総じていえば日本に比べると随分のどかで、金曜日ともなると早々と仕事を切り上げる。
翻訳みたいなことばかりと言っても量はあるから、それなりに忙しいのだけど、やっぱりそうした仕事だけだと少しつまらなくもある。
というわけで、最近は、自分の興味のある分野の仕事を日本から持ってこれないかと画策中
・・・でも、何だか自分の首を絞めているような気もしないでもない・・・